美肌の万能成分ービタミンC誘導体

ビタミンC誘導体は美白だけでなく、肌荒れ改善作用や毛穴ニキビケア、エイジングケアにも使えるまさに万能な美肌成分です。化粧品業界でも研究開発が盛んな成分の一つでいろんな種類があります。

ビタミンC誘導体とは

美容に欠かせないビタミンCですが、水溶性の成分で肌に浸透しにくい上に、熱や光に弱く保存も難しいです。安定性が低いため、そのまま化粧品などに配合した場合肌に塗る前に酸素と反応して壊れてしまいます。そこで、安定性や脂溶性を高めるためにビタミンCと別の物質を結合して効果を発揮しやすくしたものをビタミンC誘導体といいます。

ビタミンC誘導体配合化粧水などのスキンケア用品で期待できる効果

・美白効果

・タンパク質やコラーゲンの合成に使われる

・肌荒れ改善

・毛穴引き締めや詰まり改善効果

・抗酸化作用

・ニキビケア、ニキビ改善効果

スキンケア用品の普段使いもいいですが、ビタミンC誘導体入りの化粧水や美容液をイオン導入に使うと一層その効果を発揮しやすくなります。

ビタミンC誘導体のデメリット

・刺激が強い成分なので、お肌の状態などによってはヒリヒリと刺激を感じたり、赤くなったりする場合もあります。

・皮脂を抑制する働きにより、肌の乾燥が進む恐れがあります。ビタミンC誘導体配合の化粧品を使用する時は、いつも以上に保湿を心かける必要があります。

ビタミンC誘導体の種類（水溶性，油溶性、両親媒性）とその効果

ビタミンC誘導体はいろんな会社が開発に力を入れている注目成分で、いろんなものがあります。大きく分けると水溶性ビタミンC誘導体、油溶性ビタミンC誘導体、両親媒性ビタミンC誘導体の三種類になります。

水溶性

・リン酸L－アルコルビルマグネシウム（リン酸アスコルビルMg）

メラニンを還元する作用があり、できてしまったシミ、そばかすにおすすめです。美白効果以外に高い抗酸化作用もあり、エイジングケア成分としても配合される場合があります。浸透性が高く、酸化しにくいため、角質に長くとどまることが可能で、効果が１２時間以上も持続するといわれています。

・アスコルビン酸エチル（３－０－エチルアスコルビン酸）

メラニンの生成を遅らせたり、色を薄くしたりする作用がありますので、シミそばかすの予防につながります。ほかの誘導体は皮膚内で分解されビタミンCになって作用することに比べ、そのままの状態でも効果を発揮しますので、ほかのビタミンC誘導体に比べると即効性や持続性にも優れています。

美白効果以外でも毛穴ケアやニキビケアにも使えます。

・L-アスコルビン酸２－グルコシド

メラニンに生成抑制や排泄促進、還元作用があります。水溶性のビタミンC誘導体の中で最も安定性・持続性が高い成分ですが、ほかの水溶性ビタミンC誘導体に比べやや肌に浸透しにくい部分もあります。

・ビスグリセリルアスコルビン酸

メラニンに生成抑制や排泄促進、還元作用があります。ほかのビタミンC誘導体は皮脂分泌を抑制する働きにより肌のツッパリ感や乾燥を感じる場合がありますが、ビスグリセリルアスコルビン酸はグリセリンと結合させていますので、乾燥が気になる方にも使っていただけます。安定性と保湿性が高く、乾燥による小じわの改善や、肌のキメを整えたりもできます。

油溶性

・テトラヘキシルデカン酸アスコルビル

美白効果のみではなく、保湿にも優れたビタミンC誘導体です。

メラニン生成抑制・排泄促進・還元作用でシミそばかすを防ぎます。油溶性なので、油分の多いクリームやオイルにも配合することが可能です。

美白やニキビケアに使えます。

両親媒性

水溶性と油溶性の両方の特徴を持っているビタミンC誘導体のこと

・パルミチン酸アスコルビルリン酸３Na（APPS）

刺激が少なく熱や自動酸化に強い上に皮膚浸透性の高さも持っている、高浸透型ビタミンC誘導体です。メラニン生成抑制作用とコラーゲンの合成促進作用によるしわ改善作用で様々な肌悩みにアプローチできます。

ビタミンC誘導体の配合量で選ぶ場合

ビタミンC誘導体は刺激が強い成分なので、刺激に弱い肌や乾燥肌の方の場合は配合量が低いほうを選びましょう。

刺激が気にならなくてしっかり効いてほしい場合は高濃度のものを選びましょう。

肌質や悩みに合わせて選ぶ

脂性肌、混合肌→肌表面の皮脂のバランスを整える効果がある水溶性ビタミンC誘導体を選びましょう。

乾燥肌、敏感肌→浸透力と持続性に優れていて、しっとりとした肌へ導いてくれる油溶性ビタミンC誘導体を選びましょう。

乾燥肌やエイジングケアが必要な肌→ピュアビタミンCのおおよそ１００倍くらいの浸透力を誇り、コラーゲンの合成促進作用もある、両親媒性のビタミンC誘導体を選びましょう。

いろいろあるビタミンC誘導体入り化粧品を選ぶ際に自分にあうビタミンC誘導体の種類を選びましょう。あと、その化粧品の中に入っているほかの美肌成分にも注目して、できるだけ肌質や肌悩みに合った成分が入っているものを選ぶようにするともっといいでしょう。